秋大根を春まで収穫する方法

大根の断面の写真
4月に収穫した秋まきダイコン大根をゆっくz

韓国料理にはダイコンがしばしば登場します。ダイコンは、韓国語で「무」といい、カクテキ、ナムル、鍋、スープの材料になります。

ダイコンの良いところは、安価で大きいサイズが手に入ることです。栽培も収穫も簡単で供給も安定しており、日持ちするので消費者にとっては便利な野菜です。

地植えができる敷地があれば、自宅でも育てることができ、家庭菜園でも人気の野菜です。

けれども、収穫時期が短いのがデメリットになります。

料理で少しずつ使いたい場合には適していません。

今回は、ゆっくり少しずつ収穫するのを目的お試し栽培をすることにしました。

真似はしないほうが良いかもしれません。

この記事の最後に収穫したダイコンで簡単に作れる韓国料理サンムのレシピを紹介してします。

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大根の栽培方法

大根は、主に春に蒔いて夏に収穫するものと秋に蒔いて冬の初めに収穫するものがあります。

昨年の秋に実際に大根を育ててみましたので、その状況をレポートします。

今回は、秋に蒔いて冬に収穫する品種を育てるのですが、普通に育てると短期間で成長してしまい、食べきれなくなるので株間を短くして、ゆっくりと春まで収穫できるようチャレンジしてみます。

土づくり

春までゆっくりと収穫していくため、植え付け前に肥料をしっかりと与えました。

落ち葉のたい肥などの有機肥料や貝殻石灰などを土に混ぜて耕しておきます。

大根は、根が土の深くまで達するため、成長の邪魔にならないよう土は深く耕します。

※食事に関する記事のため、肥料の詳細については触れないこととします。

種の購入

大根は、根っこを育てて収穫する根菜ですので、種から栽培します。

通常、根菜は、成長が下に伸びていくので、先端が細くデリケートです。種まき用ポットなどで育てて植え替えるとうまくいかないので、種からスタートするのです。

種は、9月中旬に近所のスーパーで購入しました。

大根は、家庭菜園でも育てやすく人気がある野菜なので、種まき前の適切な時期に種を売っているお店にいけば比較的簡単に購入することができます。

種まき

大根の種まきは、特に気を使うことなく2センチほどの深さに埋めていきます。

1つの穴に種を3粒ずつ入れておき、成長したら間引きします。

通常の蒔き方であれば、株間は25~30cmなどと言われていますが、同じ時期にたくさん採れても食べきれません。故意に成長を遅らせるため株間を10cmくらいに詰めました。

種まき後に水をたっぷりと与えました。

発芽後の間引き

20か所くらい植えましたが、ほとんどが3本ずつ発芽しました。

1本を残し、ハサミで間引きしました。

芽が、ひょろひょろとしている徒長のようで、強風で折れてしまいそうでしたので土寄せをしました。

土寄せをした後は、安定してしっかりと成長をしていきました。

水やりなど

発芽した後は、水やりを念入りには行いませんでした。

秋ですし、自然の雨と3日に1回程度の水やりで問題なく育ちました。

成長

株間を詰めたので成長が遅くなりました。

近所の農家さんの大根と比べてると、かなり育ちが悪くなっています。

隣り合う大根の大きさにも差ができてきました。

すぐに太くなる株もあれば、細いままの株もあります。

追肥

株間を詰めて育てているため、成長が心配になってきました。

様子を見て、追肥を行いました。

追肥に使ったのは、有機液体肥料で、3週間に1回程度です。

一度だけ、マグネシウムを溶かした水を撒いてみました。

マグネシウムを撒かないときと比較していないので効果はわかりませんが、普通に育っています。

虫対策

虫の影響をほとんど受けませんので、消毒などの対策は行っていません

最初の収穫

11月初旬には、収穫ができます。

3本くらいが立派に育ってきたので、大きいものから順に必要な分だけ収穫していきました。

ただ、他の株の成長があまり良くないです。

とれたて野菜の味

とれたての大根はサラダにすると水分が豊富でとてもおいしいです。

株間を詰めた栽培

株間を詰めていると、最初に収穫したもの以外の成長が明らかに遅いです。

最初に大きく成長した株に栄養を奪われたのでしょうか。

サイズも小さいし、なかなか成長しません。

寒くなると成長スピードがさらに遅くなりました。

かろうじて自宅で使うのに足りるくらいです。

けれども、土の中でひっそりと生き続けており、必要の都度、引き抜いて料理に使えます。

収穫の状況

毎月3~4本程度収穫することができます。

良いところは、4月でも収穫ができているところです。

一度、止まったように見えた成長が、暖かくなるとまた成長してきました。

収穫した大根 4月
9月に種まきし、4月に収穫した大根

4月に収穫した大根ですが、真冬に一度成長が止まり、春に再成長したためか、外側がひび割れしています。

ただ、断面を見ると割れておらず、みずみずしくて、普通に食べれます。

4月に収穫した大根の断面
4月に収穫した大根の断面

株間を詰めずに育てたダイコン

父が株間を詰めずに栽培していました。たくさん取れすぎて、昨年の秋に、大根をたくさん頂くことになりました。

食べきれない場合は、通常、再度、土に埋めて保管すれば、多少期間を先延ばしして食べることができます。けれども、土に埋め戻したダイコンは年明けには傷んでしまい食べれる状態ではありませんでした。

一方で、密集栽培を試してみたところ4月でも収穫ができているので、とても意外です。

もちろん、プロの農家さんがこんなことをやっていたら商売にはならないので、このような育て方ができるのは、家庭菜園ならではの体験でしょう。

4月末に開花

ゆっくりと育てている大根は、4月にトウ立ちし開花しました。薄紫色のかわいい花が咲いています。根っこのほうを見ると、青首が顔を出していて少しずつ太くなっているようです。

5月初め

5月初めに3本収穫しました。引っこ抜いてみると正直なところ短かったです。25cmが2本、30㎝が1本でした。けれども、外観からは、みずみずしさを感じます。まだ4本残っていますので近いうちに抜いて食べる予定です。

5月初めに収穫した大根は、サラダにして食べましたが、普通に収穫したものと変わらない美味しさでした。花が咲いていても食べれることがわかりました。

5月中旬の追記:5月中旬に残りすべてを収穫しました。豚汁にしたところ、一部に硬い部分があり、筋みたいな繊維質になっていました。開花後まで収穫を続けましたが、さすがに限界だったみたいです。でも、種を蒔いて育てた全ての本数を無駄なく食べることができました。

次回の育て方

株間を近づける方法は、家庭で食べるだけの栽培でしたら、良いかもしれません。

次回は、間隔をもう少し広げて、株間15~20cmくらいで試してみたいと思います。

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サンムとは

韓国風の焼肉を食べるうえで欠かせないのが包み野菜です。包み野菜の中の一つにサンムがあります。

サンムはダイコンの酢漬けです。ダイコンを薄くシート状にスライスし、酢につけておくと柔らかくなり、肉に巻いても「パキッ」と折れるようなことがなく、一緒に食べることで、肉と酸味のあるダイコンのブレンドの味わいを楽しむことができます。

サンムは2つの言葉の合成語で

  • 韓国語で包むを表す「쌈」(「ッサム」と読みます。)
  • 韓国語でダイコンを表す「무」(「ム」と読みます。)

「쌈」+「무」で「쌈무」(「サム」+「ム」で「サンム」)

になります。

ここでは「ッサム」の先頭の小さい「ツ」(濃音と呼ばれるもの)は、表記せずに進めます。

サンムのレシピ

サンムを作るのはとても簡単です。

  1.  ダイコンを薄くスライスします。
  2.  スライスしたダイコンが収まる大きさの椀のような器を用意します。
  3.  器にダイコンをのせて「べんりで酢」をかけて浸したら完成。

「べんりで酢」は、株式会社トキワから販売されている合わせ酢です。

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