🐮 牛肉料理のカルビクイやプルコギ ⇒ 食べた
🐷 豚肉料理のサムギョプサルやデジカルビ ⇒ 食べた
🐔 鶏肉料理のタッカルビやタッカンマリ ⇒ 食べた
今度はホルモン焼きを食べてみたい。
ホルモン焼き店に入るとモドゥムクイ (모듬구이:全部焼き)というメニューがありました。
注文すると、4種類くらいのホルモンが出てきました。
店員さんが、ホルモンを焼きながら、「テチャン」、「コプチャン」などと説明してくれました。
テッチャン? コプチャン? 聞いたことのある部位ですが、いまひとつ良くわからない。
ということで、韓国ではホルモンの部位をどのような名前で呼んでいるのか、どんな特徴があるのか簡単に整理してみることにしました。
牛ホルモン🐂と豚ホルモン🐖がある
韓国では主に、 🐮 牛ホルモン(소곱창:ソコプチャン)と 🐷 豚ホルモン(돼지곱창:デジコプチャン)を提供しています。
ソ(소)は牛 🐮 のことで、デジ(돼지)は豚 🐷 のことです。
곱창(コプチャン) 🐮
牛の小腸をコプチャン(곱창)と呼んでいます。
- コプ(곱)は、牛の小腸の「消化液」
- チャン(창)は、「内臓」という意味のチャンジャ(창자)からきた言葉
牛の小腸(コプチャン)は、とても人気があり、よく知られていたため、ホルモンの総称をコプチャンと呼ぶようになったそうです。
最初に書いたとおり
ホルモン焼きで、よく食べられている牛の小腸(コプチャン)は、牛という言葉をつけて
ソ(소:牛)+コプチャン(곱창:ホルモンの総称)で、ソコプチャン(소곱창)
ともいいます。
牛ホルモン 🐮
牛のホルモンを胃と腸に分けて見ていきます。
- 胃の部位は、ヤン(양)、ポルチプヤン(벌집양)、チョニョプ(천엽)、マクチャン(막창)
- 腸の部位は、ソチャン(소창)又はソコプチャン(소곱창)、テチャン(대창)
牛の胃の部分 🐮
胃は4つの部位に分かれています。第一胃、第二胃、第三胃、第四胃というように数字が使われています。
①ヤン(양)、②ポㇽチプヤン(벌집양)、③チョニョプ(천엽)、④マクチャン(막창)です。
韓国語で胃のことをウイ(위)と言いますが、ヤン(양)とも呼んでいたそうです。
第1の胃 ヤン(양) 🐮
胃の1番目は、ヤン(양)。日本では「ミノ」です。
脂肪が少なく、あっさりとした味わいです。
とげ様の部分と肉状の部分があります。
とげ様の部分はスープに使われ、肉状の部分(ヤンギンモリ(양깃머리))は焼きに使われたりしています。
ヤンギンモリのうち、特に厚みのある部分をトゥク(特)ヤンと呼び、それ以外をヤンと呼んでいます。
これらの焼き料理をトゥクヤンクイ(특양구이:特ミノ)、ヤンクイ(양구이:ミノ)などと呼んでいます。
ヤンは、さっぱりしているので、コプチャン(小腸)と一緒にヤンコプチャンとして売られたり、テチャン(大腸)と一緒にヤンテチャンとして売られることがあります。
第2の胃 ポルチプヤン(벌집양) 🐮
ポㇽチプ(벌집)は、蜂の巣のことです。蜂の巣のような形をした第2の胃をポㇽチプヤン(벌집양)と言います。 ポㇽヤン(벌양)とも呼ばれます。
日本では「ハチノス」です。
脂肪質がほとんどなく、さらりとした味わい。スープや焼き物の具材として使われます。
第3の胃 チョニョプ(천엽) 🐮
チョニョプ(천엽:センマイ)は、チョン(천:千)とヨプ(엽:葉)を合わせた言葉です。1000枚の葉っぱと名付けられているように、胃壁がヒダのように幾層にも重なった形をしています。
日本では「センマイ」です。
チョニョプ は、レバー(ソガン(소간)、センガン(생간)※後半にイラストあり)と一緒に出されることが多く、ゴマ油をつけて食べたりします。
※ 生は韓国での食べ方です。
第4の胃 マクチャン(막창) 🐮
第4胃のマクチャン(막창)は、赤っぽいのでホンチャン(홍(紅)창)とも呼ばれていますが、マクチャン(막창)と呼ばれることのほうが多いようです。
マクチャンの막(マㇰ)は、「最後」を意味する韓国語のマジマㇰから来た言葉です。
日本では「ギアラ」「赤センマイ」と呼ばれています。
高たんぱくで、コレステロールが低いので人気がありますが、牛1頭あたり少量しか取れないため、輸入品が流通しています。
牛の腸の部分 🐮
牛の腸の位置は、ここらへんかなとのイメージ。
牛の小腸 ソチャン(소창)、コプチャン(곱창) 🐮
牛の小腸は、ソチャン(소창)です。
コプチャン(곱창)とも呼ばれています。
小腸の中の「消化液」を意味するコプ(곱)と「内臓」を意味するチャンジャ(창자)を組み合わせた名前です。
日本では、「マルチョウ」と呼ばれています。
大衆に人気の部位です。
牛の大腸 テチャン(대창) 🐮
テチャン(대창)は、牛の大腸です。
小腸より太く脂肪分が多めです。
小腸のような消化液(곱)はありません。内と外を裏返して提供されます。
日本では「シマチョウ」「テッチャン」と呼ばれています。
牛の心臓 ヨムトン(염통) 🐮
牛の心臓は、ヨㇺトン(염통)です。
日本では「ハツ」「ハート」と呼ばれています。
牛のレバー ソガン(소간)、センガン(생간) 🐮
牛のレバーは、ソガン(소간:牛肝)、センガン(생간:生肝)です。
豚ホルモン 🐷
豚のホルモンのうち、ソチャン(소창)、テチャン(대창)、マクチャン(막창)を見ていきます。
ブタの小腸は、ソチャン(소창) 🐷
ソチャンは、長さ6~12mで、薄く、弾力がないため、 ポックㇺ(炒め物)にはあまり使われず、スンデの皮やスンデクッ(スンデのスープ)などに使われています。
匂いが少ないことから、まれに炒め物料理として提供されることもあります。
日本では「ヒモ」「シロ」などと呼ばれています。
ブタの大腸は、テチャン(대창) 🐷
テチャンは、ソチャンとマクチャンの間にある腸です。ポックㇺ(炒め物)に使われます。脂身が少なく、独特の食感が楽しめるが、匂いがあるため下処理が難しいそうです。匂いが残りやすいため、そのまま食べるのではなく、ネギ、キャベツ、えごまの葉、ゴマなど香りの強い野菜類と一緒に炒め、味をしっかりつけて食べるようです。
この豚の大腸の炒め物は、コプチャンポックㇺ(곱창볶음)と呼ばれています。
日本では「シロ」「サキ」「ホルモン」「シロコロ」などと呼ばれています。
マクチャン(막창)は、ブタの腸の最後の部分 🐷
マクチャンは、大腸の後ろの腸。막(マㇰ)は最後という意味。豚1頭から少量しかとれないため、韓国産だけでは供給が足りず、外国産を輸入して提供しています。豚のマクチャンは、韓国産と外国産では、味の違いはほとんどないと言われています。
テチャンと同じく、マㇰチャンも匂いがきついことから、しっかりと洗った後、炒め物などに調理されます。
日本では「テッポウ」と呼ばれています。
日本では豚の小腸、大腸、直腸を裏返したものを「マルチョウ」と呼んでいます。
下の写真は、釜山海雲台の人気店で盛り合わせ「モドゥムクイ」を注文した時の写真です。
赤色の部位がヨムトン(염통)だったと思います。マクチャン(막창)は豚かな。あとは牛のコプチャンとテチャンかな。
まとめ
ホルモンは、部位がたくさんあって、牛と豚で名前が重複していたりするので難しいと感じました。
整理するため表にしてみました。
韓国語としては、
- 焼で人気の「マクチャン、コプチャン、テチャン、ヨㇺトン」
- 生で提供される「チョニョプ、センガン」
くらいを知っておけばいいかな?と思っています。
牛ホルモンの 韓国語 🐮 | 読み方 | 部位 | 日本の呼び方 |
---|---|---|---|
양、특양 | ヤン、トゥクヤン | 第一胃 | ミノ、上ミノ |
벌(집)양 | ポル(チプ)ヤン | 第二胃 | ハチノス |
천엽 | チョニョプ | 第三胃 | センマイ |
막창 | マクチャン | 第四胃 | ギアラ |
곱창、소창 | コプチャン、ソチャン | 小腸 | マルチョウ |
대창 | テチャン | 大腸 | シマチョウ |
염통 | ヨㇺトン | 心臓 | ハツ、ハート |
생간、소간 | センガン、ソガン | 肝臓 | レバー |
豚ホルモン 韓国語 🐷 | 読み方 | 部位 | 日本の呼び方 |
---|---|---|---|
소창 | ソチャン | 小腸 | 「シロ」「ヒモ」「ホソ」「マルチョウ」など |
대창 | テチャン | 大腸 | 「シロ」「サキ」「シロコロ」「マルチョウ」など |
막창 | マクチャン | 直腸 | 「テッポウ」「マルチョウ」など |
牛の第4胃と豚の最後の腸が、同じマクチャンって紛らわしい。
ホルモンの総称と牛の小腸が、同じコプチャンって紛らわしい。
今後、旅行等で韓国に滞在した際の参考にしていただければと思います。